独自のコイル技術を持つレキオ・パワー・テクノロジー(那覇市、河村哲社長)は、純日本製LED照明用電源を開発する日本電源技術社(横浜市、原田克平社長)と共同で、世界初の新型LED照明器具を開発する。従来のLED照明の最大の課題だった、高価で熱に弱い電解コンデンサーをなくしてチラつきを抑えた上、光の濃淡を調整できる調光機能を付けた製品を低コストで開発する。沖縄を拠点に量産化できる体制を整え、2015年の発売を目指す。

日本電源技術社のLED照明用電源に組み込まれるレキオ・パワー・テクノロジーの平面コイル。直径5センチほどで、今後さらに小型化する計画がある

 従来のLED照明機器の電源の基盤には、光のチラつきを抑えるために「電解コンデンサー」が備え付けられている。同装置は容量が大きく基盤の半分ほどを占め、価格が高い上に熱に弱い特性がある。品質によって故障の原因となっており、業界ではこの難点をいかに克服するかが最大の課題になっているという。

 日本電源技術社は、一つの電源で複数の消費電力の照明に対応できる電源技術で高い評価を受けている。大手メーカーがコストの安い海外企業に生産を移管する中で、同社は全ての部品を日本製にこだわり、国内製造を続けながら低コストの電源供給を実現しているという。

 電解コンデンサーの課題解決策を探ってきた同社が、レキオ・パワー社の省エネで調光機能のある電磁誘導コイルモジュール(平面コイル)に着目。日本電源技術社の電源にレキオ社の平面コイルを取り入れることで電解コンデンサーをなくし、調光機能のある製品として開発できる道筋ができた。

 LED照明器具の世界市場は現在2兆円で、今後6年で5・6兆円規模に拡大するとの試算がある。省エネを維持しつつ、調光できる低コストのLED照明はほとんどなく、両社開発の製品の需要が世界中に広がる可能性がある。

 レキオ・パワー社の平面コイル技術が製品に応用されるのは初めて。同社は、一般的な調光型照明に搭載されている調光モジュールの半額以下に抑えて、LED照明を開発する別の企業にも平面コイルを部品として販売する予定。

 今後、両社で開発した製品の生産工場を県内に設け、国内外向けの製造・販売拠点とする計画で、3年後に従業員を200人体制に拡大する方針だ。

 河村社長は「コイルも電源開発も、かつて日本が得意だった職人技が必要なアナログ技術。国内で継承者が減っている日本の強みを沖縄で復活することで、日本の製造技術に再び活気を取り戻したい」と期待した。