「同居」は窮屈だけど、「別居」というほど距離感はなく、ちょっとしたことで行き来ができる「近居」がベスト。親世帯と子世帯の理想の住み方について聞いた内閣府の調査が興味深い

▼「スープの冷めない距離」という言葉が使われ始めたころは、嫁姑(しゅうとめ)問題が大きかったように思うが、今回の調査からは「仕事を続けるには祖父母の協力が不可欠」とする若い共働き夫婦の声が聞こえてくる

▼居住形態に近居を選んだのは、全体では3割ちょっと。30代の子育て世代に限ると、男女とも2人に1人が近居を希望。それぞれが自分の実家近くに住むのを理想としている

▼子どもができて実家の近所に引っ越したという友人が結構いる。保育園のお迎えから、夕食、お風呂まで、「イクジイ」「イクバア」の力をフル活用するちゃっかり屋も

▼公的資源が不足しているにもかかわらず沖縄の出生率が高いのは、子育てに対する共助がうまく働いているからだといわれる。確かに保育園の近くで孫の手を引くおじいちゃん、おばあちゃんは多い。公園で一緒に遊ぶ光景もよく見掛ける

▼頼られると悪い気はしないが、子育ては体力勝負。いくらかわいくても疲れはたまる。子どもの面倒を見てもらうのにちょうどいい距離は、親の面倒を見るのにもちょうどいい距離である。いずれは…。(森田美奈子)