【南大東】南大東村は2014年度から出産補助金20万円の支給を始めた。沖縄本島でお産した女性らの負担を軽減するためで、村民の母親と新生児が対象。出産のたびに支払われ、これまで19組が受け取っている。母親の一人は「負担はだいぶ変わる。出産前にもらえるともっと助かる」と、制度の充実を訴える。(又吉健次)

 村役場勤務の田仲夢さん(23)は2月、長男康馬(こうま)君を出身の読谷村近くの産婦人科病院で産んだ。補助金は、親から借りた出産費用の返金に充てたほか、服やおむつなどを購入。「補助金があると、子供をつくりやすい環境になる」と話す。

 南大東村は、妊娠34週から、1カ月児健康診査までの約80日間を、専門的な医療を受けることが望ましい時期と設定。20万円の設定は、本島でアパートを3カ月借りた家賃分などを基に算定された。村は、13年1月にさかのぼって実施している。県内の離島町村も同様の事業に取り組むが、第1子の補助金は南大東村が最高額。粟国村は、第3子以降は最大30万円を支給している。

 南大東村の母子保健担当職員、田中晶子さん(28)は、物品購入だけでなく、学資保険や次の子供を産むための貯金に充てる方法もある、という。制度が始まったばかりで検証はこれから。「補助金がないと、必要な物が、買いそろえられなくなることは考えられる。子供のために使ってほしい」と話す。

 本紙の調べでは、出産後の補助金は南大東村をはじめ、久米島、竹富、伊江、伊平屋、渡嘉敷、座間味、粟国、渡名喜、多良間の10町村が実施。多良間村は最も早い1997年度に始めた。

 第1子への支給額は2万~20万円と各町村で幅がある。出産のたびに一律で払う自治体もあれば、第2子、第3子と増額する例もあり、対応はさまざまだ。住民の母子を対象に限る町村が多く、人口減を防ぐ措置としての効果も狙っている。

 県によると、妊婦に対する沖縄本島などへの渡航費補助は、南大東など13の離島町村全てが行っている。