【東京】沖縄近海で操業中のマグロはえ縄漁船で漁具被害が相次ぎ、米海軍の音響測定艦「インペカッブル」の関与が疑われている問題で、海上保安庁は11日、この事案に日本の刑法は適用できないとの見解を示した。照屋寛徳衆院議員(社民)の照会に回答した。

 今回、問題が起きたのは日本の排他的経済水域(EEZ)内だが、海保は「刑法では領海を出ればEEZでも公海になる」と指摘。その上で「日本側が加害者の場合は器物損壊罪などを適用できるが、仮に外国船が加害者の場合は刑法の適用はできない」との見解を示した。

 航行中の事故の刑事裁判権を定めた海洋法条約97条では、公海上で事故が発生した場合、船長や船員らの刑事手続きを行えるのは「当該船舶の旗国(船舶が登録されている国)か、船長らが属する国の司法・行政当局のみ」などとされている。

 一方、被害届の受理の有無については、漁船から通報は受けたが「被害届は出されていない」と述べた。