【沖縄】沖縄市美里の美里村屋(ンザトゥムラヤー)が、文部科学省の登録有形文化財(建造物)に登録された。戦前、美里地区の公民館として建てられ、沖縄戦で焼失後、1954年に再建された建物で、沖縄伝統の建築技術と日本本土から伝えられた建築技術が合わさった県内でも珍しい建造物として評価された。登録は4月25日付。

文部科学省の登録有形文化財に登録された「美里村屋(ンザトゥムラヤー)」(沖縄市教育委員会提供)

桑江市長(中央)に美里村屋の有形文化財登録を報告する美里自治会の喜納自治会長(左から2人目)=10日、沖縄市役所

文部科学省の登録有形文化財に登録された「美里村屋(ンザトゥムラヤー)」(沖縄市教育委員会提供) 桑江市長(中央)に美里村屋の有形文化財登録を報告する美里自治会の喜納自治会長(左から2人目)=10日、沖縄市役所

 市の登録有形文化財の登録は市立ふるさと園にある旧久場家住宅、ヒンプン、旧平田家住宅のマチフールに次いで4件目。県内では77件目となる。

 美里自治会の喜納康則自治会長が6月10日、市役所に桑江朝千夫市長を訪ね、文化財登録を報告した。

 「美里村屋」は戦前から美里地区の住民が戸主会や班会、豊作を願う祭事を披露するなど、地域住民の活動拠点として使われてきた。

 再建された建物は、強い日差しを遮り、風雨を防ぐための長いひさしを支柱で支える沖縄伝統の建築技術が残っている。

 一方で、天井の換気を良くするため屋根を三角形にする作りや洋組みで屋根の柱を組む、沖縄の伝統技法にはない建築技術も併せ持ち、県内では貴重な建造物となっている。

 89年に新しい公民館が建設されたことで、現在は青年会や子ども会の活動場所として利用されている。

 喜納自治会長は「戦後復興のシンボルとして大切に使ってきた。これからも利用を続け残していきたい」と抱負を述べた。