【糸満】糸満市観光農園を管理・運営する第三セクター糸満観光農園(社長・上原裕常市長)は11日の臨時取締役会で、会社の解散案を株主総会に提案することを決めた。三セクの再建に見切りをつけ、市が公募、選定した民間事業者に農園の施設活用を託す考えだ。27日開催予定の株主総会で了承される見通し。

 市は現在、施設内に観光農園が所有する建物(レストラン)を購入するため、約1億円の補正予算案を市議会に提出している。市はレストランが第三者に所有されると、施設全体の活用に支障が出ると判断し、市議会に理解を求めている。上原社長は11日、市が公募していた農園活用企画案に対し、13社が応募し、そのうち2事業者を交渉の優先候補に選んだことを明らかにした。

 第1優先候補は医療福祉関連のシステム開発を手掛けるブルーブックス(那覇市、志茂英之社長)、ワイン製造販売のまるき葡萄酒(山梨県、清川浩志社長)、社会福祉法人友興会(東京都、坂本輝子理事長)の3社共同事業体(JV)。第2優先候補は、ホテル業のパームロイヤル(那覇市、高倉幸一社長)。

 ブルーブックスのJVはワイン製造・販売を中心に誘客を目指す計画。パームロイヤルは常設スタジアムを整備し、馬を活用したテーマパークを提案している。

 市は今後、両候補と施設活用を話し合っていく。上原社長は「市民に心配と迷惑をお掛けしていることをおわびしたい。施設の有効活用に向け、全力を尽くす」と述べた。

 糸満市観光農園は2005年、市摩文仁に開園。約28ヘクタールの敷地に、市が補助事業を活用しワインの製造工場などを整備。総事業費44億円。主力商品のワインの販売不振で、運営会社の糸満観光農園は経営難に陥っていた。