立地企業が税制優遇措置などを受けられる「国際物流拠点産業集積地域」について沖縄県は11日までに、現行の那覇空港と那覇港周辺地域・うるま地区に限定されている範囲を、糸満と豊見城、那覇、浦添、宜野湾の5市全域に拡大する方針を固めた。17日に開かれる県振興推進委員会(委員長・仲井真弘多知事)に拡充案を提出、県知事の承認を経て適用される見通し。(石川亮太、座安あきの)

国際物流拠点産業地域の拡大案

 2014年度の沖縄振興関連税制改正で、特区の地域・地区、対象事業者を指定する権限が国から県知事に委譲された。優遇制度を活用したい企業の認定は、同制度指定の各市内であれば場所を問わず、県が個別案件ごとに審査して決定する。

 これまで地域を指定していた特区の範囲を市全域に広げることで、県が賃貸工場を建設して入居を促していた従来の企業誘致の形態から、民間の既存施設を活用した県外企業の進出が増えるほか、県内企業にとっても自社の施設を生かした事業展開の可能性が広がり、制度活用のハードルが下がることが期待される。

 今回追加する5市は、沖縄振興特別措置法に定められた「海港、空港に隣接または近接する地域」とした国際物流拠点産業集積地域指定の条件に沿って選定した。一部地域が指定されているうるま市は、現行のまま地域指定を継続する。

 国際物流拠点産業集積地域の拡大はこれまでにも国に要請してきたが、実現していなかった。今回の変更は昨年2月の「那覇港周辺地域」の追加に続いて、さらなる拡大となる見通し。 

 [ことば]国際物流拠点産業集積地域 県内の産業や貿易の振興を図ることを目的に「沖縄振興特別措置法」で規定されている「特区」。域内で関税法上支障がないと認めるときは保税地域となり、立地企業は、法人税の40%所得控除▽不動産取得税の免除▽関税法上の優遇措置▽若年者雇用に対する助成制度▽投資に対する助成制度▽土地の購入代金に対して最大50%の補助▽初期投資を大幅に軽減する賃貸工場・物流支援-などの優遇措置が受けられる。