沖縄長生薬草本社(南城市、下地清吉社長)はこのほど、濃い青紫色が特徴の「黒ニンジン」の栽培に県内で初めて成功した。7月以降、お茶やジュース、健康食品など加工商品として販売を始める。成分の分析ではブルーベリーや赤ワインに匹敵するアントシアニンを含み、抗酸化作用があることが分かった。ことしの沖縄の産業まつりで県民に紹介し、沖縄の新しい特産品として普及を目指す。(座安あきの)

黒ニンジンを使った商品開発を進める沖縄長生薬草本社の下地清吉社長=11日、南城市・同社

 黒ニンジンはトルコやアフガニスタン原産。沖縄の気候に適しているとして、同社は昨年秋から栽培を始め、ことし5月、県立南部農林高校1年の学生約40人の協力を得ながら、約10トンの黒ニンジンを収穫した。

 現在は、同社併設のレストランでサラダのメニューとして提供している。

 さつま芋のような甘い風味と、青紫色の珍しい色味がある。生や蒸してサラダにして食べたり、乾燥、粉末状にしてお茶やドリンク、お菓子、料理の具材にしたり、さまざまな用途に利用できる。

 日本食品分析センターの調べでは、一般的なニンジンと比較して、アントシアニン色素やポリフェノールが多く含まれ、約13倍の抗酸化力があることがわかった。

 同社は現在、昭和大学医学部の塩田清二教授に依頼してさらに詳しい成分分析を進めており、効能の裏づけを得て広くアピールしていきたい考え。

 同社は黒ニンジンを使った自社商品の開発・販売だけでなく、今後は、ほかの食品メーカーなどに原材料として提供する卸販売も検討している。

 下地社長は「青紫色の食材は珍しく、いろいろな商品開発の可能性がある。抗酸化作用の高い新しい県産野菜として育てていきたい」と話した。