脳腫瘍で闘病中の患者や家族らに笑いや元気を届けようと、同じ病で治療中の神谷健太さん(28)=糸満市=と幼なじみの計5人が15日、琉球大学医学部付属病院の脳神経外科がある病棟で三線ライブを行う。抗がん剤治療中、落ち込む気持ちを家族や友人の支えに励まされているという神谷さんが「患者さんに少しでも元気になってほしい。チームワークで成功させたい」と発案に、4人が応えた。

15日の本番に向けて仕上げの練習に励む神谷健太さん(中央)と友人=糸満市国吉・神谷さん宅

 演奏は安里屋ユンタと島唄、オジー自慢のオリオンビール、唐船ドーイの4曲。5人は糸満市立高嶺小、高嶺中の同級生。神谷さんを司会に、徳里清春さんと饒平名大樹さんが三線、玉城由尊(ゆたか)さんと新垣安大(やすひろ)さんが歌を担当する。

 「みんな10代のころは相当な悪ガキでウーマクー。親や周りにも迷惑をかけたが、病気になって親の大切さも分かるようになった」と神谷さん。闘病をきっかけに、人のために何かできることを探す中でライブにたどりついた。

 神谷さんは昨年7月、突然、脳腫瘍が発覚した。2人目の子どもが生まれた約1週間後、我慢できない吐き気に襲われた。糸満市内の病院に行くと、すぐに琉大病院を紹介されて手術。現在も2カ月に1度は入院し、5日間の抗がん剤治療を続ける。

 体調は回復しているものの、気持ちが落ち込むことは少なくない。寂しさをまぎらわすために家族や友人に電話をかける日々。応えるように見舞いは途切れることなく周囲は優しく支えてくれる。「子どもと嫁さん、親、友達の大切さ、支えのありがたさを病気になってから本当に実感している」と話す。

 治療入院の際、同じ病棟には50~60代も多い。介護などの職に就いていたときに、年配の人に沖縄の音楽が喜ばれたことをヒントに三線ライブを選んだ。

 三線担当の饒平名さんは「少しでも元気になってくれるように精いっぱいやりたい」。歌の玉城さんは「いつも通り楽しく盛り上げて病気の方から逃げていくようにしたい」と話した。