米メディアの注目度と米政府の関心度は比例する。日本に対する米国の関心が低下する中、米国で沖縄の基地問題に関する理解を広めるのは容易ではない。

 名護市の稲嶺進市長と玉城デニー衆議院議員がワシントンを訪れ、辺野古新基地建設反対を訴えた。要請行動最終日の記者会見に参加した約20社のうち、米主要メディアはわずか1社。辺野古移設を阻止するには、会見場が米メディアで埋まるほど関心を高める必要がある。そのためには要人の協力が不可欠だ。

 今から約4年前、普天間の県外移設を公約に掲げた鳩山由紀夫元首相は、沖縄を軍事拠点として維持することを望む米国と、それに追従する官僚や大手メディアに道をふさがれた。

 それまで沖縄の基地問題は、米議会公聴会での審議など透明性のある議論の代わりに、閉ざされた部屋の中で一部の限られた層により進められてきた。しかし鳩山氏が辞任した翌年、変化が起きた。ウェッブ上院議員(当時)を中心とする有力議員らが移設計画に疑問を突き付けたのだ。

 かつて海軍長官として米軍のアジア戦略に関わり、沖縄やグアムの米軍事施設や配備内容を掌握するウェッブ氏は、米軍の手の内を知り尽くす存在だ。辺野古の必要性や普天間の使用見通しなどを問いつめられた米国防総省は議会が納得する答えを示せず、グアム移転予算も凍結された。

 「最低でも県外移設」の約束を守れなかった首相は辞任したが、「県外」を掲げながら埋め立てを承認した仲井真弘多知事は3選への意思をちらつかせている。

 鳩山氏を辞任へと追いやった当時の強大な勢力は今、知事の埋め立て承認を盾に、辺野古反対を唱える民意を意図的に無視し、道をふさごうとしている。

 鳩山氏には、稲嶺市長や沖縄選出の国会議員らとともに、辺野古に異を唱えるレビン上院軍事委員長らと連携し、米政府要人らに直接訴えてほしい。

 2年前の夏、オスプレイは抗議する県民の頭上を飛来して配備された。安倍政権はもうすぐボーリング調査に乗り出す。沖日米が連携し、早急に行動する必要がある。(平安名純代・米国特約記者)