東日本大震災による津波で流されたとみられる木材などのがれきが、八重山に多く漂着している。漂着ごみに詳しい元防衛大学校教授の山口晴幸さんが4月27日~5月12日にかけ、八重山の4島31海岸で実施した調査では、震災によるものとみられる木材1160本が確認された。海岸1キロメートル当たりの量で換算すると、県外の他の調査地域より漂着するがれきの数が多いことも分かった。

石垣島平久保崎灯台下海岸に漂着した震災がれきなど(山口晴幸さん提供)

 山口さんは「琉球列島の他の島々にも漂着している可能性は極めて高い」とし、海岸環境への影響を把握するための広域的調査の必要性を指摘している。

 山口さんは1998年以降、県内の漂着ごみ調査を継続している。今回は石垣島の10海岸、西表島の11海岸、与那国島の9海岸、波照間島の1海岸を調べた。

 漂着した木材は家屋などの建材用とみられ、くぎやボルトが付いたり、ほぞやみぞ、レールなどが切られているのが特徴。今回の調査結果を受け、山口さんは「多様で特異な生態系が育まれる貴重な海岸線を保全するため、行政機関も広域的な漂着が想定される震災がれきの問題に積極的に対処してほしい」と求めた。