東村高江のヘリパッド建設をめぐり、国が工事に反対する伊佐真次さん(52)に通行妨害の禁止を求めた訴訟で、最高裁第2小法廷(鬼丸かおる裁判長)は伊佐さん側の上告を棄却する決定をした。13日付。妨害禁止を命じた判決が確定した。

 伊佐さん側は、憲法上の権利である表現の自由に対する制限の可否を争点にするよう最高裁に求めていたが、決定は「事実誤認または単なる法令違反を主張するもの」と判断。憲法解釈の誤りや憲法違反について審理する上告の理由には該当しないと結論付けた。判例や法令解釈上の問題にも当たらず「上告審として受理しない」とした。

 伊佐さんは「通行妨害と言うが、なぜ座り込み、抗議しているのかには何も触れていない、歪曲(わいきょく)された裁判。その不条理を知らせることができたことは意義があったと思う」と話した。

 ヘリパッドいらない住民の会と弁護団は「最高裁が人権の砦(とりで)としての役割を放棄し、政府の不当な弾圧を是認したことに強く抗議する」と声明を発表。「今後も正当な表現活動として抗議を続けていく」とした。

 沖縄防衛局は「本件ヘリコプター着陸帯移設工事は、SACO最終報告に基づく北部訓練場の過半の返還を実現し県民の負担軽減をはかるもので、今後とも着実な実施に努めたい」とコメントした。

 ヘリパッド建設をめぐっては、2008年、防衛局が反対する住民15人に通行妨害禁止などを求めた仮処分を那覇地裁名護支部に申し立て。地裁は09年、伊佐さんら2人に通行妨害禁止を命令。本訴訟では、一審地裁判決が伊佐さんにだけ妨害禁止を命じ、13年6月の二審福岡高裁那覇支部判決もこれを支持したため、伊佐さん側が上告していた。