沖縄県は23日の沖縄全戦没者追悼式で仲井真弘多知事が読み上げる平和宣言に、米軍普天間飛行場の県外移設の要求を盛り込まない方向で、文言調整していることが、18日分かった。知事の2期目の当選後、昨年まで3年間の平和宣言の中では、県外移設を訴えていた。昨年12月に知事が辺野古移設に伴う埋め立てを承認してから、初の追悼式となる。知事は県外移設の公約を変えていないとしており、平和宣言の内容が注目されていた。(福元大輔)

仲井真弘多知事

 県外移設の文言削除に、関係者は「沖縄戦の犠牲者を慰霊する場であり、政府への要求や政治的なメッセージはふさわしくない。慰霊の気持ちをコンパクトにまとめたい」と説明し、埋め立て承認との関連を否定した。

 今回の平和宣言では、米軍基地の負担軽減について政府の取り組みを求めるが、「普天間」や「地位協定」など個別、具体的な項目に触れない方針という。

 仲井真知事は、日米両政府が辺野古移設で合意する中、2010年11月の知事選で「県外移設」を公約に再選を果たした。

 その後の平和宣言では3年連続で、普天間飛行場の一日も早い県外移設と日米地位協定の抜本的な見直しを強く求めてきた。

 埋め立て承認後、知事は県議会野党会派などから「公約違反だ」と批判を浴びてきた。

 これに対し、普天間の5年以内の運用停止を政府に要求しており、「『5年以内』の実現のため引き続き県外移設を求める姿勢に変わりない」と公約違反ではないとの立場を堅持している。

 追悼式は23日、糸満市摩文仁の平和祈念公園で開かれる。

 安倍晋三首相をはじめ、岸田文雄外相、小野寺五典防衛相ら政府関係者、キャロライン・ケネディ駐日米大使が参列を予定している。