突然とどろく雷鳴と大雨に驚かされる。長雨がそろそろ終わる合図だろうか。梅雨明けが近づけば、もうすぐ慰霊の日だ

 ▼私事で恐縮だが今春、海外で暮らす親類の訃報があった。かつて少年兵として本島南部をさまよい、米軍の捕虜になってハワイへ行った-漠然と聞いた話から、壮絶な戦場と戦後を体験したことは想像できた

 ▼いつか、ちゃんと聞こうと思い続けたが、ついに聞くことができなくなってしまった。後悔をかみしめながら、戦争体験者が少なくなっていることを切実に感じた

 ▼学校でも、体験者を招いて語ってもらう形の平和学習が、難しくなってきているという。継承に向けて県内の全小中学校に配布された、こども新聞ワラビー「沖縄戦を学ぼう特別版」を使う取り組みもある

 ▼体験談を多く掲載した紙面を読み「こんなひどい戦争を二度と起こしてほしくない」「沖縄戦になるまでにいろいろな問題があったことがわかってびっくりした」「軍国主義教育が一番こわい」「平和を守ることを一人一人の役割として考えてほしい」などと、感想を親子で書き合ったりしている。戦争と平和を考える「種」になっただろうか ▼近ごろ、過去を否定し、ねじ曲げる情報や発言に頻繁に遭遇する。目を見開いて歴史を正しくみつめることで、未来を切り開く力にしたい。(安里真己)