国内でのカジノの設置を認める複合型リゾート施設(IR)整備推進法案が18日の衆院内閣委員会で審議入りした。法案は超党派の国際観光産業振興議員連盟(IR議連)が中心となり、自民、日本維新の会、生活の3党が共同提出。秋の臨時国会での成立を目指す方針だが、民主や共産からは治安悪化への懸念など慎重な意見が相次いでいる。沖縄県内ではIR導入に前向きな仲井真弘多知事が審議入りを歓迎する一方、経済界では「県民的議論が不十分」と慎重論もある。

 沖縄県商工会連合会の照屋義実会長は、過去の海外視察などを踏まえ「他国の規模と比べても沖縄では採算性が低い。県民的なコンセンサスが得られていない」と議論が不十分だと指摘。「文化や歴史、自然などの観光資源をベースに、これまで築き上げてきた沖縄観光のイメージを損ないかねない」と懸念を表明した。

 沖縄県中小企業家同友会では、約10年前の会員アンケートでカジノ導入の賛否が拮抗(きっこう)、判断を保留する回答も多かった。稲嶺有晃代表理事は「組織としての結論は出ていない」とした上で「感情論でなく、客観的なデータでメリットとデメリットを把握・分析し、沖縄の将来を見据えて話し合っていきたい」と、議論の推移を見ながら意見集約も検討していく考えだ。

 「国会での審議入りを歓迎したい」とのコメントを出したのは、県商工会議所連合会の國場幸一会長。「IRはカジノだけでなく、MICE(国際会議や企業の報償旅行など)も含めた統合観光施設であり、雇用促進や地域産業に寄与すると信じている。懸念事項も含め、議論を深めてほしい」と語った。