【読谷】村楚辺区(池原憲彦区長)は23日、同公民館横の慰霊の塔で戦没者慰霊祭を開いた。区民ら約100人が参加し、沖縄戦で米軍が上陸した東シナ海を見下ろす塔の前で戦没者に祈りをささげ、恒久平和を誓い合った。

戦没者への祈りをささげる参加者たち=23日、読谷村楚辺の慰霊の塔

 黙とうの後、地域の子ども会やデイサービス利用者らが折った千羽鶴を奉納。池原区長は「米軍基地が常駐し県民は新たな戦争の加担を強いられている。子どもたちを戦争体験者にしないよう『命どぅ宝』を叫び続けよう」とあいさつ。

 遺族会の池原正徳会長は「戦争経験者は減っているが参加者の数は変わらない。戦争の悲惨さは確実に語り継がれている」と自信を深めた。

 慰霊祭の後、楚辺出身の民踊グループ・でいご娘が「艦砲ぬ喰ぇー残さー」など3曲を熱唱。参加者たちは手拍子を鳴らし、平和への願いを込めた歌を口ずさんだ。

 毎年参加している桃原トミさん(93)は戦中、生後3カ月の子どもを連れて村伊良皆などの山を逃げ回ったという。「米軍が上陸して来た時は海が隠れるほどの船があった。戦争はたくさんの人が犠牲になる。二度とあってはいけない」と神妙に話した。

 慰霊の塔は1960年に区が建立。翌年から慰霊祭を開催している。池原区長によると沖縄戦で400人以上の区民が犠牲になったという。