戦後69年の「慰霊の日」の23日、沖縄全戦没者追悼式(主催・県、県議会)が糸満市摩文仁の平和祈念公園で執り行われた。県内外から約4600人が参列。沖縄戦で亡くなった人を追悼し、非戦と恒久平和の誓いを新たにした。20万人超の戦没者の名を刻んだ公園内の「平和の礎」や同市米須の「魂魄(こんぱく)の塔」、各慰霊塔には早朝から多くの遺族が訪れ、県内各地が鎮魂の祈りに包まれた。

一般焼香で戦没者の冥福を祈り手を合わせる参列者=23日午後1時すぎ、糸満市摩文仁・平和祈念公園

 仲井真弘多知事は平和宣言で「全戦没者のみ霊に謹んで哀悼の誠をささげるとともに恒久平和の実現を目指す」と述べた。米軍普天間飛行場問題には「機能を削減し、県外への移設をはじめとするあらゆる方策を講じて、喫緊の課題を解決するために全力を注がなければならない」と述べるにとどめ、5年以内の運用停止を求めている、とした。

 県遺族連合会の照屋苗子会長は肉親を失った悲しみに触れ「戦争は実にむごい。戦争は残酷です。全てのものをのみ込み、まさにこの世の地獄」と語った。その上で二度と戦争のない平和な世の中を願い、米軍普天間飛行場の早急な県外移設を求めた。

 喜納昌春県議会議長はオスプレイ強行配備など政府への怒りを指摘し「県内移設反対のオール沖縄の声に応えて、過重な米軍基地の負担軽減が実現されることを強く望む」と話した。

 安倍晋三首相は米軍基地の県内への集中や県民の負担を認めつつ「基地の負担をあたうる限り軽くするため、沖縄の方々の気持ちに寄り添いながら、『できることは全て行う』との姿勢で全力を尽くしてまいります」と述べたが、負担軽減の具体策は言及しなかった。

 日米両政府は県民の多くの意思に反して米軍普天間飛行場の辺野古移設を推進。海底ボーリング調査を7月にも着手する方針を示している。

 安倍首相のほか、伊吹文明衆院議長、山崎正昭参院議長が来賓あいさつ。岸田文雄外相と小野寺五典防衛相、田村憲久厚生労働相、山本一太沖縄担当相、キャロライン・ケネディ駐日米大使らが参列した。