下地島空港の管理運営業務を担う下地島空港施設(宮古島市、渡木温彦社長、SAFCO)の全株式の半分(60万株)を保有する日本航空(JAL)が、県のあっせんで、保有する全株式を國場グループの不動産賃貸管理業のコービック(玉城徹也代表)に無償で譲渡していたことが25日、分かった。5月8日に開かれたSAFCOの臨時取締役会で承認され、正式に譲渡契約を締結した。(篠原知恵)

下地島空港施設(SAFCO)の株式保有率

 株式の譲渡成立で、下地島空港の撤退をめぐる県とJALの民事調停は最終決着した。県が譲渡先を見つけることが、JALが撤退に伴い県へ解決金を支払う条件となっていた。JAL広報室によると、県への解決金(約5千万円)支払いは既に済ませたという。

 SAFCOの株式はJAL50%、全日空(ANA)45%、日本トランスオーシャン航空(JTA)5%の割合で保有していた。譲渡の成立により、筆頭株主はコービックとなる。

 関係者によると、県は昨年から、宮古島市を含め十数機関にSAFCOの株式譲渡を打診。同空港の新たな利活用策が決まっていないことなどから交渉は難航したが、最終的にコービックが3月、60万株を引き取る意向を示したという。

 コービックは沖縄タイムスの取材に対し、「空港の今後が不透明な状況と聞いているので、地元貢献ができればという思いで株式取得を決めた。一株主として、空港管理業務以外の分野でもお互いに協力していきたい」と話した。

 SAFCOは下地島空港の管理運営業務を柱に建設業や宿泊業を展開し、89人(2013年10月時点)の職員が勤務している。現時点で、株式の譲渡に伴う新たな事業展開や雇用調整は検討されていないとみられる。下地島空港は国内で唯一の民間パイロット訓練飛行場。ANAも本年度限りで撤退する意向で、県が来年度以降の利活用策検討を進めている。