この1週間、雲の切れ間に広がる青空を見上げては梅雨明け近しと小さく手をたたき、天気図を眺めてはまだかとがっかりすることを繰り返している

 ▼40年余の経験値から、ゴールデンウイークのころにぐずつき始め、慰霊の日の直前に明けると読んでいるからだ。晴れるのが待ち遠しいからといって、一気にくる炎熱の暑さも大歓迎ではない。沖縄生まれでもこうなのだから、本来、北国で育つこの子はどうなのだろう

 ▼渡嘉敷村阿波連の海水路ウンヌシルで、ゴマフアザラシが見つかった。体長約60センチ、生後まだ2カ月という。ほんのちょっと前まで、白い毛のふさふさした愛くるしい目の赤ちゃんだったと想像すると、南海への出没は奇想天外だ

 ▼専門家も「太平洋の寒流に乗って南下するとたどり着く可能性はある」「子どものアザラシが泳いでたどり着いたと考えるのは難しい。船の網に引っかかって来た可能性もある」としながらも経路に首をかしげる

 ▼ほかに気になるのは海水温。もしも、オホーツク海の流氷上の生まれだとしたら、24日の辺りの海面水温は9度。沖縄近海と18度も差がある。12年前に多摩川に現れて、捕獲せずに見守ったアゴヒゲアザラシのタマちゃんとも、ずいぶん環境が違う

 ▼灼熱(しゃくねつ)の太陽が顔を出すのはもうすぐ。この夏は気がかりな出来事が一つ増えた。(与那嶺一枝)