沖縄戦中に米軍の潜水艦に撃沈された学童疎開船「対馬丸」の犠牲者の慰霊のために26日に来県された天皇、皇后両陛下。午後に、那覇市内のホテルで仲井真弘多知事から、沖縄の文化芸能や経済などの説明を受けると、両陛下は沖縄観光の魅力や長寿復活の取り組み、米軍の訓練による県民生活への影響などに関心を示したという。

天皇、皇后両陛下と懇談した内容について発表する仲井真弘多知事(中央)、牛嶋正人行幸主務官(左)、坂井孝行侍従=26日午後、那覇市・ANAクラウンプラザホテル沖縄ハーバービュー

 説明にあたった仲井真知事や牛嶋正人行幸主務官、坂井孝行侍従が同日夕に会見し、明らかにした。

 県勢の概要説明では、両陛下から「平均寿命がどうして落ちているか」や「観光で沖縄にみえる方々の目的は何か」との趣旨の質問があったという。

 観光目的について、知事は「基本的にはきれいな海ですよ、と申し上げた」とし、個性的な文化芸能やスポーツチームのキャンプなども魅力の一つと説明したという。

 県内に米軍基地が集中し、訓練空域や水域が設けられていることに、両陛下は「どんな制約を受けているのか」などと県民生活への影響に関心を示したという。

 仲井真知事は「基地の整理縮小を願って政府にお願いしているところ」と話したという。

 米軍普天間飛行場の返還問題については触れなかった。

 両陛下の慰霊目的の来県について、仲井真知事は「(27日に見学する)対馬丸記念館では犠牲になった子どもたちの写真や長年かけて集められたものを見ていただき、高齢になった生存者や遺族らの長年の思いを生で聞いていただきたい」と述べた。