「うちの嫁 後ろ姿は ふなっしー」-。第一生命保険が公募している「第27回サラリーマン川柳コンクール」の人気投票で1位になった句である。千葉県船橋市の非公認キャラクターで人気のふなっしーと妻のたたずまいを重ね、長年連れ添った夫婦のユニークな関係を表現している

▼第2位は「もの忘れ べんりな言葉 『あれ』と『それ』」。「ある、ある、ある」とうなずき、笑いがこぼれる

▼サラリーマン川柳は1987年に始まり、これまでの応募は約96万句に上る。20日に発刊された『サラリーマン川柳よくばり傑作集』(NHK出版)を開くと、それぞれの時代や社会風俗を反映した句に庶民の赤裸々なユーモアがあふれる

▼92年の「五億円 我が家でためれば 5億年」は自民党の金丸副総裁のヤミ献金事件を描写。2001年の「デジカメの エサはなんだと 孫に聞く」はデジタルカメラが普及したころを思い出す

▼昨年は「倍返し」「おもてなし」「じぇじぇじぇ」など印象に残る新語、流行語が生まれ、その言葉をひねった句が目立ったという。「いつやるの 聞けば言い訳 倍返し」は昨年の流行語を取り上げた代表作だろう

▼今年も折り返しを迎える。政治家の「金目」発言やセクハラやじが今年を象徴する言葉だとすると、この国は悲しい。(与那原良彦)