「花と水とパインの村」を内外にアピールする東村は沖縄本島北部、やんばる地域の東海岸に位置する太平洋に面した村だ。多くの生き物が息づき、豊富な水をたたえる深い森林に包まれた自然豊かな地域。世界で活躍するプロゴルファーの宮里聖志さん、優作さん、藍さんの3きょうだいの古里としても知られる同村は6行政区があり、総面積は81・79平方キロメートル。現在895世帯、1873人(5月末)が暮らす。(北部報道部・儀間多美子)

鮮やかなツツジが咲く村民の森つつじ園から望む平良湾(東村提供)

 東村は1923年(大正12年)4月1日、旧久志村(現在は名護市に合併)から分離独立して誕生した。旧久志村の東側にあり、東の空から朝日が赤々と力強く昇る「日の出るところ東なり」とのいわれが、村名の由来だ。

 特産はなんといってもパインアップル。栽培に適した水はけのよい酸性の土壌で育った甘いパインは生産量、おいしさとも日本一を誇る。手でちぎって食べる「ボゴールパイン」、贈答用の「ゴールドバレル」などがあり、生食・加工用とバリエーション豊かだ。

 しかし、2012年度の村内植え付け面積867ヘクタール、生産量152トンは10年前のそれぞれ約3割、7割と減少している。代わって近年はカボチャやマンゴーなど他の農産物の生産にも力を入れ、パインに続く新たな特産物の模索が課題となっている。

 自然に目を向ければ、村の鳥「ノグチゲラ」は、国の天然記念物にも指定された貴重な鳥。新川、福地両川の流域をはじめ村内各地に咲くケラマツツジの名所としても知られ、毎年3月の「つつじ祭り」は県内外から多数訪れ、根強いファンが多い。豊かな自然環境を生かしたエコツーリズムや県内の小学生を受け入れる民泊なども盛んだ。

 村は9月、福地川河口を生かした新たな観光拠点として、バーベキューサイトやカヌー発着場などのキャンプ場を整備予定だ。村観光振興計画では観光客を11年の約31万人から17年度には36万人まで増やす考え。整備総事業費は約4億4千万円。新名所として観光の起爆剤となるかが注目される。

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 沖縄タイムスふるさと元気応援企画、東村の「観光・物産と芸能フェア」が7月4~6の3日間、那覇市久茂地のタイムスビルで開かれる。特産パインをはじめ紅型や紅茶など村を代表する品が一堂にそろう。5日はタイムスホールで各集落の伝統芸能も発表される。問い合わせは沖縄タイムス社、電話098(860)3000。