【東京】米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に向けた工事について、小野寺五典防衛相は1日の閣議後会見で、「7月1日(午前)8時30分ごろ、キャンプ・シュワブ内の仮設ヤードとして使用する区域で、既設の建物の解体に着手した」と述べ、本格的に工事に着手したことを明らかにした。同日の閣議で、移設関連経費として、本年度支出分の予備費約142億円を含む約637億円を計上、日米合同委員会で合意した辺野古沖の臨時制限区域の設定・共同使用を決定した。

重機による構造物の解体作業が始まったキャンプ・シュワブ=1日午後2時27分、名護市辺野古(琉球朝日放送提供)

 臨時制限区域は2日にも官報に告示後、工事完了日まで常時立ち入り禁止となる。反対行動などが、刑事特別法に基づき逮捕の対象となる可能性も出てくる。

 工事着手は、沖縄防衛局が6月30日に県に提出した工事着手届け書に基づくもの。菅義偉官房長官は1日の記者会見で地元に懸念がある点に「政府としては埋め立て承認を受けている。法に基づいて淡々と手続きをして着手する」と政府方針に基づき進める考えを示した。

 代替施設建設の関連では環境保全措置をはじめ、作業ヤードや汚濁防止膜の設置、護岸工事などが予定され、キャンプ・シュワブ陸域部分を再編する工事も行われる。本年度の支出分は予備費を充てる。複数年度にまたがる事業への充当が認められる「非特定国庫債務負担行為」として、2017年度までの約545億円を計上した。

 今後、護岸工事など代替施設本体に直結する事業の公告・契約や物品の購入を進める。

 防衛省は昨年末の予算編成後に仲井真弘多知事から埋め立て承認を得たため、14年度の当初予算に普天間の代替施設建設経費の計上を見送っていた。

 閣議では西普天間住宅地区で掘削を伴う埋蔵文化財の立ち入り調査のための共同使用と、普天間のKC130空中給油機の移駐先となる岩国基地で倉庫などの米軍への提供も決定した。