【東京】米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に関して政府は2日、キャンプ・シュワブ沖を工事完了日まで常時立ち入り禁止とする臨時制限区域(約561ヘクタール)の設定と、同区域の共同使用を官報に告示した。告示によって効力が発生し、反対活動などで進入した場合、刑事特別法などが適用される可能性がある。これまで陸岸から50メートルだった常時立ち入り禁止の範囲は、最大で沖合約2キロまで拡大した。

キャンプ・シュワブ沖の臨時制限区域

 海上の臨時制限区域を明確にするため、沖縄防衛局は今月中にも着手する海底ボーリング調査を前に、ブイ(浮標)の設置を予定している。

 防衛省は制限区域を設定する目的を安全確保とするが、法的に進入を制限し、円滑に工事を進めるため、反対派による妨害行為を阻止することも狙いとみられる。

 漁船操業制限法を一部改正し、臨時制限区域と同じ範囲を常時、漁船操業禁止とすることも合わせて告示され、沖縄防衛局は同日、関係漁協に連絡するよう県に対して通知した。同局は今後、関係漁協との補償調整を進める。

 臨時制限区域の設定と共同使用は6月20日に日米合同委員会で合意し、1日の閣議で決定した。

 官報では同区域の設定について、「陸上施設と普天間飛行場代替施設の建設に係る区域の保安並びに水陸両用訓練に使用するため」と記載した。

 日米地位協定に基づく共同使用は「沖縄防衛局が普天間飛行場代替施設の建設のため」と、日本政府が移設工事のため制限区域に出入りする根拠としている。

 官報の告示では、来年3月末に返還予定のキャンプ瑞慶覧の西普天間住宅地区について、返還前の埋蔵文化財調査実施のための共同使用も盛り込まれた。