【南城】沖縄県立玉城青少年の家でこのほど、ヤシガニが捕獲された。2007年以来7年ぶり。児童・生徒の学習用にと金網製のおりに保管していたが、6月28日ごろ自力で穴を掘って逃げたとみられる。職員は「残念だが、自然に返ることが本能だと思えば…。複雑な気持ちではある」と話している。

玉城青少年の家で見つかり、その後逃げたヤシガニ

 ヤシガニは6月19日夜、事務所建物の裏手の歩道で、警備員の知念正隆さん(50)が捕獲した。はさみを広げると60センチほどの大きさの雌で、ごみ箱に入れて保管した。

 主任専門職員の金武(かねたけ)勝太郎さん(70)が作ったおりに27日、移動させた。別の警備員が午後10時ごろには姿を確認したが、28日午前5時ごろには姿がなく、深さ約15センチの穴があった。

 ヤシガニの生態に詳しいNPO法人「海の自然史研究所」(北谷町)の藤田喜久代表(41)によると、南城市は湧き水も多く、海から遠くても暮らしやすい環境だと指摘。

 学習教材にする意義を評価した上で、脱皮する際の管理が難しいため「見つけた場所で自然に返すか、捕まえずに観察してはどうか」と話している。