9月に閉店する沖縄三越跡の新事業で、日本航空などの事業再生に関わった地域経済活性化支援機構(旧企業再生支援機構)が、リウボウインダストリー(那覇市、糸数剛一社長)が設立する新会社への出資で調整していることが3日、分かった。三越の閉店決定に至るまでの金融機関との調整や事業継承先の選定なども支援機構が主導しており、リウボウが計画する商業施設事業が軌道に乗るまで継続的に支援するとみられる。(座安あきの、照屋剛志)

沖縄三越 跡利用の流れ

 リウボウは、沖縄三越跡の施設で展開する観光商業施設と、三越から引き継ぐ那覇空港売店と豊崎マイキッチン、JALコーチショップの3事業の運営を担う新会社を設立する。支援機構は新会社への出資を含めた具体的な支援策を検討している。出資割合はリウボウが過半数以上を占め、支援機構は20~30%程度となる見込み。

 沖縄三越はリウボウが展開する新会社の事業概要を「企業再生スキーム」と位置付け、近く発表する見通し。「沖縄三越」としての存続事業はなくなり、会社の実態はなくなる。

 その一方、支援機構は、リウボウが沖縄三越から3事業を引き継ぎ、三越の施設で吉本興業の常設劇場などを柱にした新たなエンターテインメント事業を計画していることを事業の「再生」ととらえて後継事業を支援する。

 国際通りの中心地で展開する後継事業は地域経済全体の活性化が期待されている。支援機構が事業を支えることで、行政を巻き込んだ事業や施策が周辺地域に波及する可能性が出てくる。

 沖縄三越が抱える負債は40億円近く。沖縄三越の再建には最大の債権者である沖縄銀行が中心的な役割を果たしてきた。

 今後の処理に向けては、公的機関である支援機構が、県内3行や沖縄振興開発金融公庫の各金融機関と債権放棄などの対応を調整している。

 支援機構は2011年から沖創建設の再生支援を手掛けた。会社分割による債権買い取りのほか、約40億円の債権放棄を金融機関から取り付けるなど県内企業を対象とした初の再建を主導。昨年9月、計画より1年前倒しで再生支援を終了した。

 ■地域経済活性化支援機構 事業に将来性があるが、負債が重荷になるなどして経営が悪化している企業を再生支援する官民出資のファンド。昨年3月に根拠法が改正され、地域経済の活性化につながるような事業活動も支援できるようになった。