【東京】米軍普天間飛行場返還に伴う名護市辺野古の新基地建設で、防衛省がキャンプ・シュワブ沖の施工区域を明示するブイ(浮標)の設置を含む業務契約を、県外企業と結んでいたことが3日までに分かった。安全確保を理由に、一部を省内で秘密指定しており、契約内容や受注業者を明かしていない。

 海底で固定したブイを海上に間隔を空けて浮かべ、その間をフロート(浮具)の付いたひもでつなぐという。海上に線を引いたような状態となり、立ち入り禁止区域を明確にする。

 2日に官報告示したシュワブ沖の臨時制限区域(約561ヘクタール)設定など、ブイ設置の条件は整っている。防衛省は潮位を見ながら、作業に着手する見通し。

 関係者は「一日で一気に片付けたい」と、阻止行動を念頭に“短期決戦”に持ち込む考えを示した。

 ブイ設置は、沖縄防衛局が県へ提出した埋め立て承認願書に記載されている。防衛局は3月にブイ設置の前段階となる設計業務を公募型プロポーザル方式で県外企業と契約。

 一方、関係者によると、ブイ設置などの業務は「警備に支障が出る」といった理由で、入札などをへず、契約に至ったという。

 ブイ設置以外の業務を含んだ形で総額約60億円とみられる。地元の漁船に委託する「警戒船」のほか、民間警備会社の「警備船」が反対派住民の阻止行動の監視に当たるといった情報もある。

 ブイには阻止行動を排除する狙いもあり、政府は常時立ち入り禁止区域に入った場合、刑事特別法の適用を視野に厳しく取り締まる方針だ。

 移設に反対する住民らは、「海にくいの一本も打たせない」と反発を強めており、海上での衝突が懸念されている。