【石垣】沖縄戦時、疎開船が尖閣諸島海域で米軍機の攻撃を受け、多数が犠牲になった尖閣列島戦時遭難者慰霊祭(主催・同遺族会)が3日、石垣市新川の同慰霊碑で開かれた。遺族や高校生ら約50人が参列。遺族は、尖閣をめぐる日中の対立や安倍政権が進める軍備強化を懸念し、「対話と交流で友好関係を築いてほしい」と訴えた。

慰霊碑に手を合わせる尖閣列島戦時遭難者の遺族たち=石垣市新川

 遺族会の慶田城用武会長は、1日の集団的自衛権の行使容認方針を受け、あいさつ文を大幅に書き換えた。

 武装集団の上陸など、尖閣を想定した「グレーゾーン事態」を設定したことに対し、慶田城会長は「武力での対応はエスカレートし、有事になれば石垣島は攻撃目標になる」と指摘。「観光や経済交流を進め、対話で友好関係を深めれば南西諸島の軍備強化は必要ない」と訴え、尖閣近海の平穏を祈った。

 遭難事件は1945年、台湾に向かう疎開船2隻が米軍機の攻撃を受け、1隻が沈没、1隻が尖閣諸島に漂着した。