【沖縄】恩納村の専門学校生、屋宜里佳さん(21)が今月24日、祖父母や父親がかつて住んでいた南米ボリビアに出発する。沖縄ボリビア協会(宮里哲夫会長)の派遣事業で、8月24日までの1カ月間、ボリビア入植60周年の記念式典やオキナワ第2移住地のヌエバ・エスペランサ校などを訪れる。屋宜さんは現地にパソコンを持参し、インターネットの電話サービスで沖縄にいる祖父母や父親と、ボリビアの友人たちとの三十数年ぶりの「再会」を橋渡しする考えだ。

沖縄ボリビア協会の派遣事業でボリビアに出発する屋宜里佳さん(左から2人目)と、宮里哲夫会長(右端)、上間洋子副会長(左から3人目)、伊佐仁事務局次長(左端)=6月30日、沖縄タイムス中部支社

 屋宜さんの祖父の盛心さん(85)と祖母のふみ子さん(82)、父親の盛宏さん(54)らは1961年に第12次移民団として、ボリビアに入植。綿花栽培や鶏や牛を飼養していたが、79年に沖縄に戻った。

 里佳さんは、祖母から移民当初は泥水をろ過して飲料水にしていたことや、ヤシの葉に似たかやぶきの家で暮らしていたことなどの苦労話を聞き、「私なら生きていけないぐらいの大変さ。今はどうなっているんだろうか」と興味がわいたという。

 沖縄ボリビア協会がことしから、ボリビアに知人や親戚のいる子どもたちの派遣事業を始めたのを知り、応募した。里佳さんは祖父母や父親の友人に近況を伝えるため、写真やビデオレターを持っていく予定だ。

 出発を前に、スペイン語やボリビア移民の歴史の勉強を始めており、「将来的にはボリビアで学んだことを沖縄で伝えていきたい」と意気込む。

 宮里会長は現地でしまくとぅばや日本語の話せない2世や3世が増えているとして、「沖縄からボリビアに県人が行くことで沖縄のアイデンティティーを伝えてほしい」と期待した。