南北大東島だけに生息する国の天然記念物ダイトウオオコウモリが南大東島でネコに捕食されていることが分かった(5日付社会面)。推定生息数わずか300匹で絶滅の恐れがある

▼NPO法人どうぶつたちの病院沖縄(長嶺隆理事長)が南大東村と協力して対策に乗り出す。長嶺理事長は「ダイトウオオコウモリはのんびりしていて捕食者に慣れていない。島しょ生態系はもろく、放置すればあっという間に絶滅してしまう」と危ぶむ

▼沖縄は「外来種天国」だ。やんばるのマングースや宮古・八重山のクジャクなどが在来の生き物を捕食したり、生息地を奪ったりして問題となっている。河川はテラピアやグッピー、プレコなど外来淡水魚だらけ。本島中南部には100%外来魚になった川もあるという

▼もともと肉食動物がいなかった環境で進化した島々の動物たちは警戒心が薄く、逃げ回ることに不慣れだ。温帯と熱帯両方の外来種が生息できる沖縄の亜熱帯の気候条件も災いしている

▼外来種問題の解決には県民の理解が欠かせない。多くは人為的に自然環境に持ち込まれたものだからだ

▼ヤンバルクイナがハブに食べられるのは自然の摂理だが、ネコやマングースに食べられるのは本来の自然界ではありえないこと。人間が引き起こした問題を人間の手で解決する必要がある。(田嶋正雄)