【与那原】27日に行われる与那原大綱曳(ひき)で東西二つの大綱を結びつける「カナチ棒」が33年ぶりに新調された。5月下旬に与那原町内に搬入され、町与那原の拝所「親川」近くの溝で亀裂予防や虫よけのため、水に浸して保存していた。6日、実行委員らが約40日ぶりに取り出して天日にさらし、持ち上げて重量感を確かめた。(天久仁)

新調した2本のカナチ棒。手前がヤマグリの木、奥がクスノキ製=6日、与那原町与那原「親川」前

亀裂の入った樫の木製のカナチ棒=6月20日、与那原町立綱曳資料館

新調した2本のカナチ棒。手前がヤマグリの木、奥がクスノキ製=6日、与那原町与那原「親川」前 亀裂の入った樫の木製のカナチ棒=6月20日、与那原町立綱曳資料館

 昨年の大綱曳の後、これまで使っていた樫の木のカナチ棒に亀裂が見つかった。実行委でカナチ棒係を務める真栄城徳禎さん(57)は「たたくと中が空洞のような音がした。次の大綱曳までに代わりを何とかしようと考えた」と言う。

 亀裂が入った樫の木のカナチ棒は資料によると1981年に新調。形の美しさから、大綱曳では主に本戦の1回戦で使われていた。実行委はこの機会に2本の新調を決定。真栄城さんが直接交渉して熊本県阿蘇市からヤマグリの木、国頭村からクスノキをそれぞれ取り寄せた。

 4月上旬に原木がそろった後は、真栄城さんが手作業で形を整えた。約20年間、大綱曳本番でカナチ棒の係を務めてきた真栄城さん。「感触を確かめながらかんなをかける作業を続けた」と振り返る。約2カ月の工期を経て直径20センチ、長さ約3メートル20センチのカナチ棒が完成した。5月25日に「親川」前で入魂式を行った後、水に浸して保存していた。

 取り出した新しいカナチ棒はヤマグリが重さ70キロ、クスノキが75キロ。亀裂が入った樫の木の68キロに比べて少し重量が増した。真栄城さんは「両方とも手触りがいい。今年の大綱曳は心機一転。新しいカナチ棒が新時代を築いてほしい」と期待している。