【東京】内閣府の総合海洋政策本部は10日までに、波や潮の流れなどを利用した海洋発電の実験場に、久米島沖で海洋温度差発電を実験している久米島町を指定することを決めた。今後、国のバックアップの下、本格的な実証実験に着手し、発電の実用化を目指す。(大野亨恭)

国の海洋発電の実験場に決まった久米島では、県が整備した海洋温度差発電の実証プラントが動いている=久米島町、県海洋深層水研究所(県提供)

 国は東京電力福島第1原発の事故を受け、海の自然エネルギーを活用した発電開発を促そうと、ことし2月に(1)洋上風力(2)波力(3)潮流(4)海洋温度差(5)海流-の5分野で実験する海域を募集。全国で11カ所が応募し、県内からは久米島と石垣島が申請した。

 現地を視察するなど検討を重ねた結果、久米島のほか、長崎や新潟など全国で6海域を指定。石垣は条件が整っていないとして保留となった。

 国は地方自治体と連携し、予算面などで実験を後押しすることで、開発コストの低減や民間事業者の積極的な参入を期待。事業化の道を開くことで、国の海洋産業の国際競争力も強化したい考えだ。

 2013年、県は久米島の海洋深層水研究所に温度差発電の実験場を一括交付金で整備。沖縄の特性を生かした地産地消のクリーンなエネルギーとして、実用化へ向け実証実験を実施してきた。