石垣市(中山義隆市長)は本年度の尖閣諸島諸島自然環境基礎調査事業で、尖閣諸島海域の空撮を検討していることが14日、分かった。一方、政府は周辺海域に防空識別圏を設定した中国を刺激することを懸念。市は国の許可が出なかった場合、航空写真など既存資料の代用も検討している。

 同事業は、尖閣諸島や周辺海域に生息する希少生物の把握や、生態系保存に向けて既存資料の調査、島々のジオラマや報告書、展示パネルなどを作成する。

 尖閣諸島では野生化したヤギが植物を食べ尽くし、地盤の崩壊が進んでいるほか、モグラやツツジなど固有種の生存状況が確認されていないことが問題視されている。

 市は今月、業者を選定。航空機に市の環境、水産、文化財の担当職員を乗せ、調査が可能か関係省庁と協議する方針。

 一方、政府内には「周辺国に対し、日本が一方的に地域の緊張を高めているとの誤解を与えかねない」との懸念が出ている。

 こうした懸念に対し、市企画政策課は「航空調査はヤギの食害など純粋な科学調査」と説明。航空機調査ができない場合、東京都が2012年に実施した現地調査など既存資料の代用を検討している。