【平安名純代・米国特約記者】米海兵隊が名護市のキャンプ・シュワブ内に家族住宅を建設する計画を立案していることが15日までに分かった。米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設を定めた現行計画には家族住宅の建設案は含まれておらず、これから日本政府と再交渉する方針を明記している。

名護市のキャンプ・シュワブ内の家族住宅建設計画を記した米海兵隊の2025戦略展望書

 米海兵隊は、昨年まとめたアジア太平洋地域における計画書「2025戦略展望」の中で、同施設内に家族住宅を備える必要性について言及。

 「キャンプ・シュワブに普天間代替施設を建設する2国間の現行基本計画には、米軍家族住宅は含まれていない」と指摘した上で、日米がすでに合意済みの同計画に同案を盛り込むには、「日本政府との再交渉が必要で、数年の遅延が生じる可能性がある」と補足している。建設予定地や棟数などの詳細は記載されていない。

 普天間移設計画に関わった米国防総省の元高官は本紙に対し「家族住宅の青写真は2007年に具体化していたが、先に(辺野古の)埋め立て承認を取得する必要があった」と指摘した。

 同書が指摘している再交渉について、「(家族住宅計画の)是非ではなく、予算面のことだろう」と述べ、計画そのものに対する認識は日米間で共有されているとの見方を示した。

 アジア太平洋地域における2025年までの海兵隊の役割や運用方針などをまとめた同書には、韓国やハワイ、沖縄、岩国、キャンプ富士などの施設を対象に、域内で長期戦略を展開していく上での改善点や提言などが盛り込まれている。

 兵士や家族らの生活の質を向上する必要性なども強調されており、現在、家族住宅の計画が進められている岩国基地(山口県)を例に挙げ、各拠点にレストランや娯楽施設などを付帯したコミュニティーを構築する方針を打ち出している。