【南城】「尚巴志のまちづくりコンサート&シンポジウム」(主催・南城市教育委員会)が13日、南城市文化センターシュガーホールで行われた。市出身の英雄・尚巴志のスピリット(魂)を生かし地域活性化を図る政策の可能性をパネリスト4人が提言。「市の魅力である沖縄の田舎らしさを残したまちづくりを進めたい」などの意見が出た。

尚巴志のまちづくりコンサート&シンポジウムで意見を述べるパネリスト=南城市文化センターシュガーホール

 シンポジウムでは、伝統芸能や住民、自然、共同体の記憶といった地域そのものを、観光や活性化につなげる「エコミュージアム構想」を中心に意見交換。同構想に詳しい波多野想琉球大学准教授は「新しい何かをつくるのではなく、いまの生活、沖縄らしさを維持することが大切。役所がやるものではなく、住民が中心になるもの」と指摘した。

 シュガーホールの運営審議会会長を務めた浅野誠沖縄大学教授は、市民提案のミニ企画実現が構想実現へ役立つといい、「市の名前以上にシュガーホールは、全国に知られている。エコミュージアムでも可能だ」とエール。古謝景春市長は「市民が、尚巴志の偉業を知ることから始めたい」と話した。

 シュガーホールの中村透芸術監督は、市民ミュージカル出演を通して、生きる意欲が湧いた市民の例を挙げ、芸術活動が人材育成につながると強調。来場者との質疑応答では、パネリストから「住民が自分の財産に気付くことが、エコミュージアム構想では大切」「市民が自らの地域を語る“南城市学会”があってもいい」などの意見も出た。

 尚巴志は佐敷出身で、1429年に三山統一した。英雄の持つ国際感覚や親思いの心を育てることなどを通して、人材育成や観光振興につなげる「尚巴志活用マスタープラン」を市が昨年度、策定。その考えを市民に伝える目的も兼ね、シンポは企画された。