夏の甲子園、県代表は沖縄尚学に決まった。準決勝は延長、決勝も終盤までもつれたが、2戦ともたたみ掛ける集中打で決着を付けた

 ▼春の選抜大会は準々決勝で豊川(愛知)に完敗。相手ペースにはまり、エラーも絡んで自滅した。チームにとって大きな転機となった

 ▼敗戦以降、比嘉公也監督は「対応力」という言葉を言い続けてきたという。「いくら打力があっても好投手はなかなか打ち崩せない。相手を見て試合の中で対応していかなくてはならない」。苦しみながらも勝負どころでの集中打。指導が実を結び、会心の優勝だったに違いない

 ▼山城大智投手は打ち込まれた豊川戦のビデオを繰り返し見ては研究、工夫を重ねた。「自分の投球がしたくても、強い相手はそうはさせないようにしてくる。相手に対応したプレーが必要。全国で勝つための粘り強さを意識してきた」と自信をのぞかせる

 ▼思い出したのはW杯で「自分たちのサッカー」にこだわって敗退した日本代表だ。実際の結果が自分たちの姿そのものなのに現実から離れ、無いものを追い掛けている姿が他国と違ってひ弱に感じられた。目標は勝利ではないのかと疑問を抱いた

 ▼対照的に沖尚の監督とエースの言葉は力強かった。敵を知り、己を知る。たくましくなって甲子園に戻る沖尚の戦いぶりが楽しみだ。(田嶋正雄)