【名護】米軍普天間飛行場返還に伴う新基地建設予定地となった名護市辺野古岬で、沖縄防衛局は22日午前、海上の埋め立てに向けた砂浜の整地など、陸上部分での準備作業に取りかかった。作業船や警備船が使用する仮設桟橋の設置に向け、キャンプ・シュワブ内の北側沿岸部の砂浜に砂利や土砂を敷き詰め、段差をなくしたスロープ状に整備した。気象状況を見ながら、施工区域を明示するためのブイやフロートを今月の最終週にも設置する。

キャンプ・シュワブ内の砂浜にスロープの基礎となる砂利を敷き詰める作業員=22日午後1時54分、名護市辺野古

埋め立て予定地と22日の作業箇所

キャンプ・シュワブ内の砂浜にスロープの基礎となる砂利を敷き詰める作業員=22日午後1時54分、名護市辺野古 埋め立て予定地と22日の作業箇所

 午前9時半ごろ、作業員4、5人が砂浜に出て、クレーン車やユンボなどで作業を開始した。台風10号の影響で海上は波が高くなりつつある中、砂浜では作業員が水際まで砂利を敷いたり、パイプのような資材の荷下ろしをするなど作業を進め、午後4時半ごろ終了した。

 20日未明にブイなどの資材を運び込んだ沖縄防衛局は22日の午前2時半ごろから、大型車25台で資材などをさらに搬入。今後、埋め立てに反対する市民らの阻止行動への対策を講じた上で海底の地質調査に入る。

 実施設計を経て、本年度内に埋め立て本体工事に移行する方針。地元の反対も根強い中、11月の知事選前には既成事実を積み重ねたい考えだ。

 市民や県民の反対の声を無視して工事が進められていることに、埋め立てに抗議する市民ら約60人が駆け付け、ゲート前で抗議行動を繰り返した。資材が連日、未明に搬入されるなどの行為に「新基地建設を許さない」と怒りの拳を突き付けた。

 炎天下で訴え続ける人々を激励しようと午前8時半、ジュゴン模様のかりゆしウエアを着た稲嶺進市長が訪れ「政府のごり押しにも諦めてはいけない。われわれの正当性を世界に訴えていこう」とマイクを握って呼び掛けた。