沖縄県水産課は23日、名護市辺野古の新基地建設に向けて沖縄防衛局が提出した海底ボーリング調査の協議書の一部を開示した。県議会基本条例に基づく共産党県議団の要求に応じた。掘削地点などを示す図面4枚は県情報公開条例に基づき「慎重に判断する必要がある」として開示しなかった。防衛局が「事業の適正執行に支障を及ぼす」懸念があるとして、県に非開示を求めたことが影響したとみられる。

沖縄県が公開した沖縄防衛局による岩礁破砕協議書の一部=23日、県庁

 県議会の共産党会派代表の渡久地修氏は「公開には応じたが、肝心のボーリング調査の地点などがなく姑息(こそく)だ。県は防衛局に配慮するのではなく、県民に全てを公開するべきだ」と述べ、あらためて議会条例に基づき図面の公開を求める考え。

 開示された協議書はA4版で18ページで、行為の概要説明や調査工程表、設置箇所の海底状況写真など主に10項目。概要説明によると、ボーリング調査は辺野古周辺海域21地点で、直径116ミリと66ミリの2種類の穴を最大深さ約50メートルまで掘り下げる計画になっている。

 調査に向けた単管足場の設置では、小型作業船に資材を積み込み、ダイバーが現地で組み立て、台風時は転倒を防ぐため一時的に撤去する。スパット台船は調査地点までえい航、アンカーで固定し、海上作業は「海草藻場やサンゴの保全に十分留意する」とした。

 工程表の記載では、ボーリング調査の着手は7月中旬を予定し、同時期に調査地点周辺に浮標(ブイ)を設置すると位置付けた。現状と比べると、調査着手は来週以降の見通しで、協議書提出時の計画より着手が遅れている。

 一方、今回不開示にした掘削地点などの位置を示した図面をめぐり、防衛局は18日付の文書で「事業遂行に支障を及ぼす恐れのある」文書を、不開示情報に定めた情報公開法5条6号に該当すると主張。

 県も県情報公開条例7条7号や前例などを根拠に、防衛局の意見を踏まえ不開示を判断したとみられる。

 今回の開示請求は、共産党県議団のほか、喜納昌春県議会議長が県議会基本条例に基づいて開示を要求。基本条例は知事と県議会の「二元代表制」を強調しており、今後、条例の意義や非公開の是非をめぐり論議を呼びそうだ。