沖縄電力が4月以降、本島内で太陽光発電による売電を希望し接続を申し込んだ世帯などに対し、回答を一時保留し、接続していないことが24日分かった。国の再生可能エネルギー固定価格買取制度の導入で売電を希望する世帯が急増し、同社が対応できる接続可能量を超える恐れが生じたため、「安定供給に支障をきたす可能性がある」(同社)として接続を控えている。現在、経済産業省などと接続可能量の引き上げに向けて技術的に検討しているが、接続再開のめどは立っていない。

民家の屋上に設置された太陽光発電のパネル=24日、那覇市内

 同社が買い取った電力は、同社が発電したものと合わせて一般家庭などに供給されている。だが(1)太陽光発電は天候に左右される不安定な電源(2)小規模で単独という県内の電力網-という現状から、接続量が一定量を超えると、電力供給をコントロールするのが難しく、接続可能量に限りがあるという。

 現在、家庭用(10キロワット未満)の売電価格は1キロワット当たり37円。4月から価格が1円引き下げられたことから、3月までに接続申し込みが殺到。予想を上回るペースだったため、4月以降の回答を保留。宮古や八重山、久米島地域でも同様の対応を取っている。

 沖縄電力への売電件数・量は2013年度末で約2万件。前年度末に比べ、件数は約3割(約5千件)増える一方、発電設備の大型化などで出力は約2倍の16万3千キロワットに拡大。夏場の最大出力約150万キロワットの約1割を占めている。同社は現在、大型蓄電池などを設置して接続可能量の引き上げを検証しているが、接続再開に向けては「めどは立っていないが、できる限り接続できるよう対策を検討していく」としている。

 一方、県内の太陽光設備の販売業者は「4月以降はほとんど接続許可が下りず、積極的な営業ができない。設置工事が終わっている客も売電できない状況」と話し、早期の接続許可を求めている。

 固定価格買取制度は太陽光などの再生可能エネルギーで発電された電気を電力会社が一定価格で買い取る仕組み。電力会社の買い取りコストを再エネ賦課金として徴収し、発電事業者や世帯に支払う。