名護市辺野古の新基地建設に向けたブイ(浮標)設置や海底ボーリング調査で、沖縄防衛局が照明を使った夜間の海上作業を自粛する方針を固めたことが25日までに分かった。夜間照明が、周辺海域に生息する国の天然記念物ジュゴンの生息環境に与える影響に配慮した措置。複数の関係者が明らかにした。早ければ30日を軸にブイなどを設置する準備を進めているが、シュワブ沿岸部への桟橋設置などが遅れれば、8月にずれ込む可能性もあるという。

基地内に進入する工事車両に抗議する市民ら=25日午後2時半、名護市・キャンプ・シュワブのゲート前

 防衛局は県に提出した埋め立て承認申請で、環境影響評価(アセスメント)の結果、ジュゴンへの環境保全措置として海上工事の作業時間を「基本的に日の出1時間後から日没1時間前」と明記。ジュゴンの生息環境に配慮し、海上や砂浜から海面に向けて「光を照射して夜間に作業を行うことはない」としている。

 ブイなどの設置やボーリング調査は工事ではなく、防衛局は申請書に記載した保全措置を守る義務はないが、「配慮は必要」として措置を準用する考え。夜間作業を避けることで、反対派からの批判をかわすねらいがあるとみられる。

 また、キャンプ・シュワブ沖に設定した常時立ち入り禁止となる「臨時制限区域」(561ヘクタール)での作業について、防衛局は米軍と調整。同区域を日米で共同使用するため、海上作業の日程や内容、米軍の訓練予定などを突き合わせ、運用ルールを決めたという。

 一方、キャンプ・シュワブでは25日も断続的に資材が搬入され、工事車両の進入を阻む反対派市民と警官が激しくもみ合い、緊張が高まった。シュワブ北側沿岸部では、桟橋設置に向けた工事が進み、市民らがカヌーを出して抗議した。

 同日、鳩山由紀夫元首相が監視を続けるテント村を訪問し、海上から埋め立て予定地周辺の海を視察。新基地建設の指揮を執る井上一徳沖縄防衛局長も同日、着任した。