妖怪が見えるようになる不思議な時計をもらった男の子が主人公の「妖怪ウォッチ」が、小学生を中心に社会現象ともいえるブームになっている

 ▼同名のゲームソフトは爆発的に売れ、漫画やテレビアニメも大ヒット。妖怪が描かれたグッズの「妖怪メダル」にいたっては、発売時に行列ができ1人何個までと購入が制限されるほど過熱する

 ▼妖怪を発見し、友達になるとメダルが手に入るストーリーの中で魅力的なのは、登場するユニークなキャラクター。何をお願いしても拒否する「ムリカベ」、頭にとりついて記憶を食べてしまう「わすれん帽」など、子どもたちが共感する「あるあるネタ」が随所に盛り込まれる

 ▼日常にあふれる困ったことはすべて妖怪の仕業だった、という設定はどうかと思うところもあるが、昔から日本では理解できない事件や不思議な現象が起こると、妖怪の仕業と理屈づけることが多かった

 ▼全国津々浦々にある妖怪伝説は、その土地の歴史や文化と深く結びついている。沖縄にもキジムナーや片足ピンザといったマジムンの言い伝えが残る

 ▼ブームのこの機会に、怖いけれど魅力的な地元の妖怪について、お父さんやお母さんに教えてもらおう。見えないものを見ようとする想像の翼を広げれば、きっと君だけの特別な「妖怪メダル」が手に入る。(森田美奈子)