政府の2015年度予算概算要求に向け、沖縄県は28日、沖縄振興予算に関する国庫要請の骨格を固めた。本年度に続き、予算総額は3千億円以上の確保を求める。仲井真弘多知事が導入に意欲を示す南北縦貫鉄軌道は、経営を安定するため公設民営型の特例制度の導入に向けた調査の継続や、県民意識調査の実施などを念頭に、調査費の計上を求める。

 8月5、6日に仲井真知事が安倍晋三首相や、山本一太沖縄担当相など担当閣僚に要請する方向で調整している。

 首相は昨年末、21年度まで毎年3千億円台の沖縄振興予算を確保する方針を知事に確約した。

 県はこの方針を前提に中長期的な継続事業を盛り込んでおり、国庫要請でもあらためて既定方針の実行を首相に確認する。

 政府も6月に閣議決定した15年度予算編成に関する「骨太の方針」に沖縄科学技術大学院大学(OIST)の規模拡充などを明記しており、継続して沖縄振興を国家戦略として取り組む方針を打ち出している。県はOISTの関連予算を内閣府予算の枠内で求めるが、予算規模が大きいため、既存の沖縄振興予算を圧迫することなく必要な額を確保する配慮を求める。

 鉄軌道の導入に向け、県は駅やレールなどのインフラ部分を行政が整備し、運行を民間企業が担う公設民営型の上下分離方式となる特例制度の創設を検討している。この制度は本土で整備新幹線の導入などで活用されており、県は本年度に類似の制度設計の検討に着手。次年度は検討を継続するとともに、県民意識調査などで県内のニーズを把握したい考えだ。

 19年度完成予定の那覇空港第2滑走路は、昨年に締結した財務相、国土交通相、沖縄担当相による覚書に沿った所用の予算の確保を求める。