沖縄の伝統工芸「芭蕉布(ばしょうふ)」の技術に触れようと、首里高校染織デザイン科の1年生が11日、芭蕉の繊維から糸を作る「苧績(うーう)み」を体験した。生徒たちは、大宜味村喜如嘉芭蕉布事業協同組合の技術者から手ほどきを受け、慣れない手つきで作業に取り組んだ。

喜如嘉芭蕉布の織り手(中央)の指導を受けながら、苧績みに取り組む生徒たち=11日、首里高校

 苧績みは芭蕉布を織る前段階の大事な作業で、芭蕉の繊維を手で裂いた後、1本1本を結んで長い糸にする。同じ太さに裂き、水で湿らせながら結ぶことがこつだが、熟練の感覚が必要となる。

 初めて芭蕉に触れたという兼城里佳子さん(16)は「すぐパサパサに乾燥するから結びにくい」と四苦八苦しながらも「昔の人は、こうやって沖縄の風土に合った涼しい着物や布を作っていたんだ」と思いをはせた。沖縄の伝統と新しい文化を組み合わせた服を作るデザイナーになることが夢という兼城さん。「とても良い体験。将来に生かしたい」と笑顔を見せた。

 指導した平良美恵子理事長は「苧績みで約2万2千回糸を結ばないと1枚の着物ができないといわれる。布ができる課程を学ぶと共に、担い手が少なくなっている芭蕉布の技術に触れ、若い人が関心を持ってくれれば」と期待した。