【名護】米軍普天間飛行場返還に伴う名護市辺野古への新基地建設で、沖縄防衛局は29日、辺野古崎の北側沿岸部に設置した浮桟橋を撤去した。防衛省幹部によると、波の高い日が続くと予想し、しばらく海上作業ができないと判断したという。全国から動員された海上保安庁の巡視船も大半が沖縄を離れた。

強風による高波を避けるため、浮桟橋に停泊しているボートを陸へ揚げ、その後桟橋も撤去した=29日午前11時ごろ、名護市辺野古

 8月上旬は旧盆シーズンと重なることもあり、30、31日を軸に準備を進めてきた海上のブイ(浮標)やフロート(浮具)の設置作業、海底ボーリング調査の着手は8月中旬以降に延期される見通し。

 防衛局の井上一徳局長は同日、仲井真弘多知事への就任あいさつ後、取材に「天候や気象状況を見て、現場で適切に判断している」と理由を説明した。

 沿岸部の現場では大型クレーン車が約1・8メートル四方の浮具を陸上に引き揚げる作業が確認された。午後4時前には、すべてが撤去された。海上は沖縄近海が気圧の谷に当たった影響で、波が高かった。

 防衛局は27日、海保などが利用するため、複数の浮具を縦につなげる形で、全長約70メートルの浮桟橋を設置。海保のゴムボートや小型船などを係留していたが、全てキャンプ・シュワブ内に引き揚げた。

 シュワブの第1ゲート前では、新基地建設に反対する住民らが午前8時ごろから抗議行動を繰り返した。県警は機動隊を派遣し、警戒を続けている。

 防衛局の担当者は、反対派の住民らに対し、ゲート前に設置した表面が波状の鉄板について「泥を落とすもの」、フェンスについて「皆さんの安全を確保するもの」と説明し、総合事務局や名護署の許可を得ていると強調した。