名護市辺野古沖の新基地建設をめぐり、日米の自然保護団体などがジュゴンの保護を求めて米サンフランシスコ連邦地裁に起こした「沖縄ジュゴン訴訟」の原告団は31日までに、休止していた訴訟の再開を申し立てる方針を固めた。「米国防総省によるジュゴンの保護手続きに不備がある」と訴える。原告や弁護士らが1日、県庁記者クラブと東京の参院議員会館で会見し発表する。申し立てを受け、連邦地裁が訴訟を再開するかを判断する。(下地由実子)

 連邦地裁は2008年の中間判決で国防総省に対し、米国の文化財保護法(NHPA)に適合した「ジュゴンへの悪影響を考慮する措置」を取り、裁判所へ提出するよう命じた。12年2月、当時の民主党政権下で新基地建設の進展が「ほど遠い」ことを理由に休止している。訴訟の進展次第では、新基地建設に影響を与えそうだ。

 複数の関係者は、国防総省が既に中間判決に沿って保護措置に関する報告書を裁判所へ提出したとみている。報告書は、日本政府が実施した環境影響評価を抜粋する形で「基地建設はジュゴンに最低限の影響しか与えない」と示しているという。報告書が現在どのように取り扱われているかなどの詳細について、弁護団は「会見まで明らかにできない」としている。

 原告側は、裁判所が保護措置の報告書について判断していない段階で、埋め立て工事が始まったことの妥当性や、国防総省の裁判手続きの不備を追及するとみられる。

 訴訟は沖縄のジュゴン自身も原告に加え03年、国防総省と当時のラムズフェルド国防長官を相手に提訴。連邦地裁は08年中間判決で、同省がジュゴンへの影響などを考慮していないことはNHPA違反と判断した。