中小企業の事業再生を支援する官民ファンド地域経済活性化支援機構(東京)は1日、9月21日で百貨店事業を終える沖縄三越(杉山潤治社長)の再生支援を決定した。再生計画では沖縄三越がいったん株主から全株式を無償で取得・消却した後、リウボウホールディングス(リウボウHD、糸数剛一社長)と同機構の出資を受けて「リウボウ商事」に社名を変更、10月から百貨店跡の活用による新事業や空港売店など3事業の経営権を引き継ぐ。沖縄三越の約40億円の借入金は金融機関に大幅な債権放棄を求める。

 機構は(1)沖縄三越が破綻すると、国際通りの中心に位置する施設が長期に荒廃(2)将来的な百貨店跡の再開発が不透明になり、周辺の商業環境へ悪影響を及ぼす-と支援理由を説明。「一般債権者に負担を与えない形の事業整理が望まれ、沖縄商業・観光の中心地の活性化に資する」とした。

 沖縄三越は全株式の無償取得を目指すが、2004年に「会社分割」した際、県内41企業から株式で資金調達しており、株主に理解を求め、8月に開く臨時株主総会で決議を得る。

 借入金約40億円の大半は金融機関に債権放棄を求めるが「新事業で返済可能な額」(機構)は借り入れとして残す。取引企業約400社に対する代金支払いに影響はない。

 「リウボウ商事」は資本金1億円。リウボウHDが65%、同機構が35%出資、糸数氏が社長に就任。百貨店跡は賃貸契約満了の17年まで大幅に改装し、沖縄を含む全国の特産品販売、吉本興業が運営する「よしもと劇場」などの観光エンターテインメント事業などを計画。8月中に入居企業を決め、来年3月の開業を目指す。

 17年以降は、同商事が主体となって再開発を推進し、新施設にはホテルなどの入居を想定している。

 再生支援は最大債権者の沖縄銀行やリウボウHDが申請していた。