【平安名純代・米国特約記者】米国防総省が米議会に対し、米軍普天間飛行場を最短で2023年、最長で29年まで継続使用する方針を記した報告書を提出していたことが1日までに分かった。仲井真弘多知事が主張している同飛行場の5年以内の運用停止や佐賀空港へのオスプレイ暫定移転案などに関する報告は入っていない。

米国防総省が5月に米上院軍事委員会に提出したアジア太平洋地域における米海兵隊の再配置計画に関する報告文書

 沖縄タイムスが入手した米内部文書によると、14年に名護市辺野古の新基地建設に着手し、23年に初期運用能力(IOC)を獲得。翌24年に完成する見通しを示している。

 一方で、新基地建設には「日本国内の政治情勢や工程の複雑さから、最短で10年、最長で15年を要する」との注釈が付け加えられている。また、「普天間代替施設が完全運用能力(FOC)を獲得するまで、(普天間)飛行場を継続使用するための維持費が必要」と強調し、議会に補修費計上の必要性を訴えている。

 アジア太平洋地域における米海兵隊の再配置計画を報告する同文書は、米議会が2013年会計年度(12年10月~13年9月)国防権限法で予算凍結の解除条件として提出を義務づけていたものの一つで、5月上旬に米上院軍事委員会へ提出されていた。

 同委員会の有力議員は7月30日、本紙取材に対し、「普天間は、代替施設の完成、(在沖米海兵隊の)他地域への移転終了まで継続使用すると理解している」と述べた。普天間の5年以内の運用停止や佐賀空港へのオスプレイ暫定移転案については、「米政府側から報告はない。普天間には今後10年は使用できるよう補修費を計上済みだ。税金を捨てることになる計画は認められない」と見解を示した。

 日米両政府は昨年4月の合意文書で、普天間の返還時期を「2022年度またはその後」と明記し、辺野古移設が計画通り進んだ場合には、普天間は22年度に返還可能と発表した。

 一方で、同文書は在沖米海兵隊の国外移転について、20年までにグアムへ4100人、26年までにハワイへ2700人、17年までにオーストラリアへ1300人と記しており、移転は最速でも26年まで終了しないことになる。