【クリッシー悦子通信員】米国カリフォルニア州に住む中国人(シンガポール生まれ)のジェレミー・スイさんがこのほど入手した、沖縄の画家山田真山氏の作と思われる絵画についての情報を求めている。絵画は縦24センチ、横25センチ。笠をかぶった老人が海辺で釣りをしている様子を描いている。画面に書かれた文字から1968年の作と思われる。

山田真山氏の作品とみられる水墨画を持ち情報提供を求めるジェレミー・スイさん=カリフォルニア州サンバレーの自宅

沖縄平和祈念像の制作を伝える1975年の星条旗紙

山田真山氏の作品とみられる水墨画を持ち情報提供を求めるジェレミー・スイさん=カリフォルニア州サンバレーの自宅 沖縄平和祈念像の制作を伝える1975年の星条旗紙

 水墨画の趣だがブルーがかった深さを感じさせる水面、老人のかぶる笠などに淡い色付けがされた水彩画。

 ジェレミーさんはオークションサイトで絵を見て一目で気に入り早速入札、山田真山氏についてグーグルやフェイスブックなどで調べ始めた。

 このオークションサイトは主に寄贈された品々を扱う組織で運営されており寄贈者の名前は不明。絵の元の持ち主について「おそらく1960年代から1970年代にかけて沖縄に滞在した米軍関係者ではないか」とジェレミーさんは推測している。

 なぜなら、絵と一緒に山田真山氏が制作中の沖縄平和祈念像についての米軍関係機関紙「星条旗新聞」の1975年4月付記事とパンフレットが添付されていたからだ。

 ジェレミーさんは「沖縄」「山田真山」を手掛かりにリサーチを続けており、「タイトル、描かれた背景などについての情報などこの絵に関することが何かあれば提供してもらいたい」と話している。

 [ことば]山田真山(やまだ・しんざん) 1885年那覇市生まれ。沖縄を代表する芸術家。本名渡嘉敷兼慎。東京美術学校(現東京芸大)にて彫刻、日本画を学ぶ。高村光雲らに師事。過酷な沖縄戦を体験し長男、次男を失う。平和への思いを込めて72歳から平和祈念像の制作に取り掛かり、完成を見ずに1977年、92歳で亡くなった。