米軍普天間飛行場返還に伴う名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局は辺野古漁港の使用許可を名護市から得られないことを想定し、公有水面埋立法に基づく設計概要の変更を今秋にも県に申請するよう検討していることが4日までに分かった。使用許可の回答を留保している名護市の対応をみて、最終的に判断する。変更した場合は県知事の承認が必要で、審査には2カ月程度かかるとみられる。本体工事の着工や工期の遅れなどへの影響は避けられず、11月の知事選の争点に浮上する可能性が出てきた。

普天間代替施設をめぐる今後の動き

 現行計画は防衛局が効率性や道路交通への配慮などから「最適」と導き出した工法だが、辺野古漁港が使用できなければ、作業ヤードの場所を変える必要が生じる。工程の大幅な変更にあたることから、あらためて申請を求められる。

 変更申請を受けた県の審査では、一般の人に内容を公開する公告縦覧や、名護市長に意見を聞く手続きの必要がない。県は環境保全の配慮など埋立法の承認基準に適合しているかどうかや、変更理由の正当性も確認する。

 埋め立て承認願書に添付された設計概要説明書によると、漁港の外側3カ所、計4・6ヘクタールを埋め立て、護岸に使う消波ブロックなどを製作、養生、仮置きするための作業ヤードを設置。キャンプ・シュワブ沿岸部の仮設道路を利用し、ブロックなどを陸上から海上へ運搬、投入する計画だった。

 作業ヤード埋め立ての工期を2015年7月~16年3月末、漁港施設の占用期間を15年7月~18年6月末までと見込み、防衛局は4月11日、漁港を管理する名護市に使用許可を申請した。市は書類に不備があるなどとして、形式的な審査を続け、回答していない。稲嶺進市長の計画への反発は根強く、許可を得られるめどは立っていない。

 飛行場部分の埋め立て予定地で水深が浅い区域では、陸上からブロックを設置する必要がある。そのため施工区域に近い場所に作業ヤードを設けなければならず、防衛局はシュワブ敷地内など別の場所を探すとみられる。

 防衛省幹部は市の許可は困難な状況という認識を示し、「努力を続けなければならないが、次の手を考える必要もある」と語った。