国頭村と東村にまたがる米軍北部訓練場内のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設で、沖縄防衛局は、反対派住民らが車を止めるなどして封鎖している県道70号沿いの路側帯を米軍専用区域に戻すなど、阻止行動の対策強化を検討していることが、5日までに分かった。7月1日に開始予定だった「N1地区」の二つのヘリパッド工事はいまだ着手できておらず、作業を急ぐ狙いがある。

米側への管理権移譲のイメージ

 名護市辺野古の基地建設でも、沿岸部の立ち入り禁止区域を拡大するなど阻止行動の対策を講じており、「米軍施設の建設で日本側の権利が制限される」と反発は広がっている。

 防衛局は7月末までに完成した「N4地区」の二つのヘリパッドを今秋までには、米側に先行して引き渡す方向で調整を進めている。ヘリパッド建設は訓練場の半分以上を日本側に返還する条件で、返還前の引き渡しには「ヘリパッドが増えるだけで、負担が重くなる」と批判の声がある。

 ヘリパッド建設事業は2007年7月に着手、09年度内の完了を目指したが、六つのうち「N4」の二つしか完成しておらず、阻止行動でスケジュールが大幅に遅れている。

 「N1」の建設では、工事車両は県道70号に接続する提供区域内の林道を使用することが分かっている。

 反対派は林道の入り口部分にあたる未舗装の路側帯に車を止め、テントに座り込み、警戒を強めている。「N4」の建設でも同様の方法で建設現場への立ち入りを阻止されたことから、防衛局は対策が必要と判断したとみられる。

 県道70号と両側の路側帯は米軍への提供施設区域だが、日米地位協定4条2項aの規定で日米が共同使用。自由に通行できる上、路側帯は幅が広く、車を止めても道路交通法などの適用が難しいという。そのため路側帯を米軍専用区域に戻すことで、車やテントの撤去を求めることができるとみている。所有者に通告し、従わない場合に強制排除する手続きについても、法務当局と調整している。